レスリングの成り立ち
レスリングは紀元前3000年から競技として成立し、ギリシャ哲学者のプラトン(紀元前427年~紀元前347年)も嗜んだとされています。
紀元前776年にアテネで始まった古代オリンピックでは人気競技で、他の競技よりも優位性があったと言われています。
今日では、プロレスと区別するためアマチュアレスリングとも呼ばれています。
アマチュアレスリング
レスリングの国際連盟である「世界レスリング連合」(United World Wrestling、略称:UWW)が管轄するルールのうち、オリンピックで競技が行われているフリースタイルとグレコローマンスタイルが、「アマチュアレスリング」、あるいは「オリンピックスタイルレスリング」と呼ばれています。
しかしながら、世界レスリング連合は、プロレスラーやプロ格闘家の参入を制限していないことから、単に「レスリング」とも呼ばれます。
- フリースタイル
- 全身を攻防に用いることが出来、タックル(レッグダイブ)を中心に、スピーディーな試合展開となります。18世紀、イギリスで隆盛したキャッチ・アズ・キャッチ・キャンのルールに由来しています。
- グレコローマンスタイル
- 腰から下の攻防は出来ず、スープレックスなどの投げ技中心の試合展開となります。「グレコローマン」は「ギリシアとローマの」と言う意味で、古代ギリシアや古代ローマでのパンクラチオンのルールに由来しています。
アマチュアレスリングのルール
フリースタイルとグレコローマンスタイルとも数々のルール変更を経ていますが、「打撃、関節技や絞め技の禁止」という基本ルールは紀元前の頃から変わっていません。
国際ルールでは、1ピリオド(ラウンド)3分間を2ピリオドで行い、総試合時間は6分。
ピンフォールを取るか、ポイント差が8点差となるか、あるいは合計ポイントが多い選手が勝ちとなります。
なお、「世界レスリング連合」は、近年、アマチュアレスリングだけでなく、レスリングの新スタイルとしてグラップリングや総合格闘技の世界選手権も開催しています。
アマチュアレスリングのオリンピックの階級
2020年東京オリンピックでは、以下のような階級で競われます。
- 男子グレコローマンスタイル
- 60kg級、67kg級、77kg級、87kg級、97kg級、130kg級
- 男子フリースタイル
- 57kg級、65kg級、74kg級、86kg級、97kg級、125kg級
- 女子フリースタイル
- 50kg級、53kg級、57kg級、62kg級、68kg級、76kg級
※現在、女子の公式競技はフリースタイルのみ行われています。
世界レスリング連合のランキング
世界レスリング連合(United World Wrestling、略称:UWW)はレスリングの国際競技連盟です。
1912年にストックホルムオリンピック直前にInternationaler Ring Verbandとして設立。
1954年に国際レスリング連盟(International Federation of Associated Wrestling Styles、略称:FILA)へと改称。
さらに2014年9月7日、世界レスリング連合(United World Wrestling、略称:UWW)へと改称しています。
世界レスリング連合の公式サイト内の「Atheletes & Results」のコーナーにて、ランキングが公表されています。
日本レスリング協会のランキング
公益財団法人日本レスリング協会(Japan Wrestling Federation、略称:JWF)は、日本におけるレスリングを統括する国内競技連盟です。世界レスリング連合に加盟しています。
1932年、大日本アマチュアレスリング協会として設立。1946年 日本レスリング協会へと改称しています。
レスリング連合に加盟しています。
日本レスリング協会公式サイトにて、歴代記録や、オリンピックと世界選手権における歴代メダリスト・ランキングが男子、女子とも掲載されています。